あらすじ

※本作は短編ですが、物語の密度を重視したため、やや長めの一話完結作品となっております。 「婚約は解消する。お前は自由だ」 三年と二日ぶりに私を見た婚約者――イェルケ王子は、そう告げた。 政略で結ばれ、一度も目を合わせてくれなかった巨躯の王子。 ようやく解放されると思った矢先―― 「あの時から愛していた」 彼の頭上に、雨は降らなかった。 この国では、嘘をつくと雨が降る。 なのになぜ、三年間も私を避けていたのか。 やがて気づく。晴れた日なのに、彼の肩だけがいつも濡れていたことに。 真実の魔法は、他人への嘘だけでなく、 “自分自身への嘘” も見逃さない。 「彼女を愛していない」 そう心に嘘をつくたび、彼は小さな雨に打たれていた―― 私の重荷にならないように。愛を隠すために。 「だったら、一緒に育てませんか。私たちの気持ちを」 不完全な愛から始まる、嘘を許さない国での夫婦の物語。 真実を貫く者の頭上には、いつか虹が架かる。 ※短編として完結していますが、物語の背景には、まだ描ききれていない時間と真実があります。 いつか、中長編として “本当の物語の全貌” を描ければと思っています。

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小説を読もう2025/12/12
  • 現在の作品嘘で雨が降る王国。三年と二日ぶりに私を見た政略婚約者の王子が『あの時から愛していた』と言った