あらすじ
そこは純白の空間だった。
永遠に続く純白の中を一人佇む少女がいる。
処女雪のごとく白い肌。透けるような白い髪。虚空を見つめる瞳も白で、纏うセーラー服も白一色だ。
靴下も、ローファーも、兎耳のリュックも、全てがそれ以外の色を失ったかのように真っ白だった。
「セカイは綾木世界、観測者なんです」
「この世の全てを観測し続ける。セカイは与えられた役目に誇りを持ってるんです」
「観測者と名乗りながらこの世に干渉してる輩とは違うってんです。セカイはあいつを観測者として認めるきはねぇんですよ」
「それだけ覚えてくれたら特別に、セカイが観測してきた世界の話をしてやってもいいです。耳かっぽじって聞きやがれ、です」
これは一人の観測者が見てきた世界のお話。
本編で語られることのなかった幕間――間奏曲。
※短編集になります。本編をもっと楽しむための、ちょっとしたスパイスです