あらすじ
約百年前、人類は初めて未知の高エネルギー粒子を観測した。
この不可解な粒子は「魔力」と名づけられた。
当初、人々は新たなエネルギーの発見に歓喜した。
しかし、わずか数年で関連研究はすべて中止される。
その理由は、魔力に固有の二つの性質が明らかになったためだった。
ひとつは、魔力が既存の物理法則とは異なる独自の法則に従い、魔力を宿す存在までもが同様の性質を帯びること。
その結果、通常の物理的干渉が著しく困難となる。
もうひとつは、魔力が強烈な感情に反応するという性質である。
この二点から、魔力は科学と最悪の相性を持つと判断され、実用化は不可能と結論づけられ、研究は放棄された。
本来なら、魔力に関する話題はそこで終わり、やがて人々の記憶から消えていくはずだった。
――あの日までは。
魔力で構成された異形の怪物「魔物」が、突如としてどこからともなく出現し、周囲を破壊し始めたのである。
物理耐性を持つ魔物に対し、人類は有効な手段を持たず、文明はわずか数ヶ月で滅亡寸前に追い込まれた。
そんな絶望の最中に現れたのが、世界各地で目覚め始めた「原初の魔法少女」たちだった。
強烈な感情を抱いた彼女たちの肉体は魔力を宿し、魔力は心の奥底にある最も純粋な願望と共鳴して固有魔法として具現化する。
その力は、同じ魔力性質を持つ魔物に対してのみ、有効打を与え得た。
こうして原初の魔法少女たちは反攻を開始し、人類の生活圏を奪還し、廃墟から都市を再建していった。
だが、魔力が存在する限り、魔物の顕現も魔法少女の覚醒も止まることはない。
そこで、生き残った原初の魔法少女たちは「魔物対策局」を設立した。
魔物対策局は世界各地に支部を置き、魔物の出現予測・討伐、そして新たに目覚めた魔法少女の支援を担う組織となった。
主人公――天城 暁は、そんな対策局の連絡員として小隊に所属し、魔法少女たちと共に日々の平和を守り続けている。
これは、正義の魔法少女が邪悪に立ち向かう物語である。