あらすじ
王女シェリルは愛を知らずに育った。
だからこそ不器用でも、下手でも、せめて自分が子を産んだのならば全力で愛してみせようと、それだけが自分の意義だと覚悟していた。
が、現実はどこまでも非情だった。
婚約者のロットから告げられた婚約破棄。
そしてシェリルは、とある貴族の娘を虐めていたのだと糾弾されることとなってしまう。
ありふれた。そして馬鹿げた絵空事。
シェリルは思わず笑ってしまう。
なんて傀儡なのだろうか、と。
「──やぁ、素晴らしい夜だね」
大怪盗・ギデオンは、そんなシェリルに向けて微笑みながら呟き、そして──盗んだ。