あらすじ
私の娘はファミコンだ。
四六時中家族に愛を叫び、親から好きの恐喝をしてくるような少しねじが外れている所がある娘。
22歳独身。実家暮らし。彼氏無。ダークネス企業の社員である。
そんな娘が、一週間帰ってこない。
もういい大人なので、心配はすれど彼氏でも出来たのかと思っていた。
1週間あのファミコンの娘から、こんなに連絡が無いなんて初めてだ。
友人と旅行に行っても、仕事で2徹した時でも馬鹿みたいに
「好きって言え―――!!」っと叫んでいた娘が、電話しても、メールしても連絡が取れず、MINEのメッセージを送っていたけど既読は着かず…
これは…あれか事件に巻き込まれたのかもしれない!!
一週間経って、ようやく捜索願を出そうかと夫と話し始めた時だった、突然頭に声が響いた。
『ママァ―――――!!』
頭に直接響くような、びくりと身体を撥ねさせたけれど、響いてきたその声は1週間ぶりに聞く娘の声だった。
「え?美波?何やってんの?ってこれなんであんたの声が響いてんの?」
『あ!ママ!良かった――!私の声が届いたんだ―――」
一週間音沙汰が無かった娘の声音は思いのほか変わらず、でも仕事でへました時の様な響きがあった…
『あのね―――!聞いてよ!』
「はいはい。なーに?」
『なんか私今ホンニャラカって言う国に居て!スキルがはずれだからって追放されたんだよ!ひどくない?』
「美波…あんたネット小説の読み過ぎよ。最近ハマったアニメもそんな話じゃなかった?」
『ママン冷静過ぎる!そうじゃないの――本当なの!!ちなみにお城追い出されて、追放された人たちがいる集落に今要るんだけど――私どうしたら良いのかわからず、スキルで出てきたカードもってママにつながれって思ったらつながったんだよ!!ママ―――神!どうにかして!!」
『他力本願過ぎるわ』
「ママ本願ですぅ―――!」
突然のおかしな会話に私は頭を抱えながら、近くにあったチラシをひっくり返し裏に今言われた事を書いていく。
そうでもしないと半世紀生きた頭じゃ処理できない…
国名と現在の居場所、先ほどから言っていたハズレスキルってなんなのかしら?
「美波のスキルって何なの?」
『テレフォンカード』
「あら、懐かしい…今つかえる所なんてほとんどないでしょう…異世界では使えるの?」