あらすじ
――魔法。
その言葉を聞いた時、人はなにを思い浮かべるだろうか。
空を飛びながら、炎とか、雷とかを長い呪文を唱えながら使うところ?
世界征服を企む悪の魔導士と、漢字に難しいルビ振った技名を叫びながら、戦うところ?
無論、人によって思い浮かべることなど様々かもしれないが、おおよその人はきっと、魔法と聞いたら、ファンタジー小説とかで繰り広げられる物語について思い浮かべるだろう。
それは、当たり前だ。魔法とは架空のもので、架空のものであるからこそ人は憧れ、人生で一度くらいは使ってみたいと願うだろう。
だが、魔法なんてものは結局、創作でしかなかった。
『現代魔法』
人々に魔法という概念を植え付け、蔓延った不思議な力。
だが、魔物なんか存在しない、縄文とか、平安とか、江戸とか、昭和とかの普通の時代を歩んできたこの地球で、総理大臣が、経済政策とかを国会に討論するような日本で、そんなものは。
想像していたよりも全然ちっぽけで、使い道のない現代魔法は。
人々の理想を粉々に砕き、落胆だけを残した。
これは、そんなちっぽけで使い道のない魔法が蔓延った現代で、その魔法関連の事件を解決するために立ち上げられた、小さな事務所のお話。