あらすじ

王妃の盾にして王の影、そして王の痛みを背負う女。 それが、影妃――レイシア。 背に刻まれた〈背花の偽紋〉は、 王ゼクスの魔力を制御する調整器だ。 ゆえに、王が傷つけば影妃も傷つき、 王が流せば影妃も血を流す。 民からは崇められず、 王からは顧みられず、 ただ王国の安寧のためだけに存在する“影”。 だがレイシアは誓った。 いつか王を手玉に取る最悪の女になってみせると。 王の無謀な戦が続くたび、影妃は眠れぬ夜を過ごす。 そんな折、王が遠征から戻った夜。 王の痛みに共鳴するかのように 背花が暴走し、レイシアは気を失いかける。 駆けつけたのは、影妃付きの近侍・ノア。 レイシアの背中に花紋を刻んだ国家最大の刻印師である。 「影妃様は、陛下の傷に耐え続けておられる。 ……いつまで黙っておられるのです?」 その言葉に、レイシアは笑う。 「私は、最悪の女になるのよ。 この痛みを、いつか王へ刻み返すために」 背に咲いたこの花は、王を呪う罪。 そして、王を奪う力。 影妃は最悪の女になる。 王を支え、王を傷つけ、 王を欲し、王に恐れられ―― 最後には王国さえ掌中に。 恋か、支配か、それとも復讐か。 背に咲く花は、いずれ王を斬る刃になるのか、 それとも、王とともに生きる証となるのか。 貧民窟の孤児レイシアが、自ら選び取った運命を力強く生きる物語。

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小説を読もう2025/11/29
  • 現在の作品背中に花を刻まれた影妃は王を手玉に取る最悪の女になる