あらすじ

「……悪いな、今回も『アレ』を使わせてもらう」 俺はマジックバッグから『シュールストレミング)』を取り出した。 発酵という名の腐敗を極めた狂気のニシンだ。 俺は冷静に缶詰に指をかける。本来なら水中で開けるべきだが、そんな時間はない。 プシュッ。 微かなガスが漏れる音と共に、世界が歪んだ。 いや、視覚的には何も変わっていない。だが、そこから溢れ出した「気配」は、あきらかに生物が生存できる領域を超えていた。 「グォ?」 先頭を走っていたオークが足を止める。鼻が良い種族だ。いち早く「絶望」を察知したらしい。 「風魔法:芳香拡散」 俺は缶詰から立ち昇る発酵臭という瘴気を、風のトンネルに乗せた。 目に見えない風の道が、オークの群れのど真ん中へと直結する。 「食らえ」 ドォォォォォォ……ン!! 風に乗った臭気が、爆風のようにオークたちを直撃した。 魔法による物理ダメージではない。嗅覚へのダイレクトアタックだ。 「ブモォォォォォォォッ!?」 屈強なオークたちが、白目を剥いて次々と泡を吹いて倒れていく。 ある者はその場で嘔吐し、ある者は母の名を呼びながら地面をのたうち回る。 地獄絵図だった。剣も魔法も通じない強固な皮膚を持つオークが、ただ「臭い」だけで全滅していく。 「……制圧完了」 彼ら風魔法使いと死霊使いの冒険の物語の開幕です!

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小説を読もう2025/11/29
  • 現在の作品聖女様、それは生物兵器ではありません。俺達の故郷の伝統食(美味)です ~風魔法使いと死霊使いの最強(最臭)ダンジョン攻略記~