あらすじ

ある冬のこと。 魔法大学の講師を務める白髪のエルフ——グラシエの平穏な静寂は、空から降り注いだ号外によって打ち破られた。 告げられたのは、エルフの国を統べる女王の退位表明と、新たな女王の戴冠式の開催。 同時に布告されたのは、エルフ以外のあらゆる種族を排斥する、差別と欺瞞に満ちた新法。 その即位に異議を唱えたグラシエは、彼女の親友にして幼馴染、アディユの軽口をきっかけに、ひとつの結論に辿り着く。 ——戴冠式を無茶苦茶にして、自分が女王になってしまえばいい。 誰もが手を取り合って暮らせる、明るく楽しい夢の国。 そんなものはあり得ないと知りながら、グラシエは遥か彼方の理想を目指す。 ──これは、今ではすっかり忘れ去られた、二人のエルフの冬の記録。あるいは、涙で錆びた冠を、頭に乗せた女王の話。

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小説を読もう2025/11/27
  • 現在の作品冬よ、死ね、愛しき冬