あらすじ

世界は三つの大国と無数の小勢力が火種を抱えていた。 どの国も争いに正義を語り、どの国も誰かの敵になる。 ――そんな世界で唯一、“どこの味方でもない”組織がある。 無章の渡来人。 国境を越え、宗教も政治も超えて、ただ《手紙》だけを届ける中立の配達者。 その一人が、少女 ノア だった。 危険地帯への入国。 匿名の依頼主。 差出人の生死すら分からない手紙。 政治の陰に生まれる偽造と監視。 そして、届けた瞬間に“意味”を持ってしまう文。 「私は、何を運んでいるんだろう……」 任務をこなすたび、ノアの胸には“中立でいることの重さ”と“選べない立場”が積もっていく。 だが、それでも彼女は文を抱える。 戦争の国へ。弾圧の国へ。光の国へ。 《境の狭間》を渡り歩きながら。 これは―― 争う世界の“すきま”に立たされた少女が、 手紙と共に揺れ続ける記録。 届けばいい。 正しいかなんて、分からなくていい。 彼女は今日も、境界を越える。

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小説を読もう2025/11/27
  • 現在の作品境の狭間で手紙を届ける少女:〜無章の渡来人録〜