あらすじ
夜の娼館で“幸運猫”として暮らす銀猫リュシアンナ。
その正体は、魔法と世界構造を愛する《猫の姿の魔導師》だった。
街を見守り、野良猫の喧嘩を鎮め、乱れた客をそっと整える――
そんな穏やかな日々の裏で、教会は“破滅の子”を探していた。
その正体こそリュシアンナ。
けれど本人はのんきに魔法研究に夢中である。
ある夜、リュシアンナはひとりの青年と出会う。
野良猫にノミ取り魔法と治癒をかけて回る、優しい《魔法オタク王子アルヴィス》。
やがて二人は、千年封じられていた禁図書館の扉を開く鍵を手にし、
世界を揺るがす逃避行へ踏み出していく。
「リュシアンナ。君を、僕が護るよ」
――銀猫と王子の出会いが、運命の歯車を静かに動かしはじめる。