あらすじ
この世界で神は、「信徒の数」によって力を得る。
一国に一柱の“唯一神”が掲げられ、祈りの数はそのまま国力となる。
多くの祈りを集められない神と、その信徒は、容赦なく切り捨てられてきた。
太陽神教の国で暮らす孤児の少年は、滅ぼされた夜の守護神の——ただ一人の信徒だった。
その神はかつて「他の神に対する特攻」を持つ危険な存在とされ、教団ごと“邪神”として焼き払われたという。
今や夜の神は、主人公にしか見えない小さな声となってかろうじてこの世界に留まっている。
正体を隠して生きていた主人公だが、ある出来事をきっかけに夜の力を露わにしてしまい、異端として追われる身になる。
逃亡の旅のなかで出会うのは、奴隷として鎖につながれた子どもたち、戦場に取り残された少年兵たち——
そして彼らの背後に、やはり滅びかけた「小さな神々」の気配を感じ取るようになる。
神に捨てられたのか。
それとも、人が神を捨てたのか。
数として価値を測られる世界で、ただ一人の信徒から始まる、“数では測れないもの”をめぐる物語。