あらすじ

「何故来ない!?」 百年にも渡る人類と魔族の戦いが、最終決戦を迎えようとしていた。 十年前、それまで魔族優勢だった戦況が勇者ヘルツの登場により一変する。武勇だけでなく兵法にも長けたヘルツの八面六臂の大活躍により、帝都陥落目前だった状況から、もはや残すは魔王城のみという状況にまで戦況をひっくり返した。 そして今、魔王城に通ずる最北端の街エンデに勇者ヘルツが到着した。 もちろん魔王軍も指を咥えてただ待っていたのではない。万全の準備をして手ぐすねを引いて待ち構えていた。 しかし、待てど暮らせど勇者のエンデ出発の報を聞かない。 「何故来ない!?」 勇者が来ないことに苛立ちを隠せない魔王軍。 そんな血気盛んな魔王軍の中で一際苛立っているものがいた。 魔王ガングリュックである。 彼はかつて六度にわたり、ヘルツと激闘を繰り広げており、頬に大きな傷をつけられている。 捲土重来を期すガングリュックは、打倒ヘルツのために四年の歳月をかけて必殺技まで編み出していた。 当初は冷静を装っていた彼も二週間が経過し、勇者の重病説が囁かれるようになると、ついに我慢が効かなくなり、適当な理由をつけて、ヘルツの状況を確認すべく、単身抜け駆けしてエンデへと向かうのであった。 そこで彼が目にしたものはーー (目が死んでる……) 宿屋の自室に真っ黒な結界を張って引き籠もる、かつて「世界最強の勇者」と呼ばれた男の見るも無様な姿だった……

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小説を読もう2025/11/25
  • 現在の作品勇者、最終決戦前にフラれたので寝込んでます