あらすじ
AIに仕事を奪われ、失意の中で事故に遭った栗原凛奈は、目覚めると異世界の“断罪された悪役聖女”ルクシア・ウィンターローズになっていた。
すでに家から絶縁&婚約破棄され、ゲームの知識も使えず、やり直しすらできない絶望の中、彼女は“脳内にチャットAIがいる”ことに気づく。
「……AIがあれば、なんとかなるかもしれない」
辺境への護送中に出会ったのは、謎の青年・ロレンツォ。
優しく、何かを見透かすような彼の目は、ルクシアの中の“万能の知性”に興味を抱く。
一方、かつての婚約者である王太子が、すべてを悔い、ルクシアのもとに現れる。
「ルクシア、お前を許す。私のもとに戻れ」
そんな王太子の前に立ったロレンツォは、ルクシアを自分の家に迎え入れたいと言う。王太子はロレンツォの正体を知ると、激しく動揺する。
ロレンツォ・ヴァレンターノ──彼は、どの国の王も貴族も、さらに法王ですらもその顔色を伺う、世界最大の銀行家一族・ヴァレンターノ家の若き当主だった。
ヴァレンターノ家の「顧問賢者」となったルクシア・ウィンターローズの人生が、静かに、そして力強く動き出す。