あらすじ
ブラック職場と名高い「魔王軍」。
その最底辺である兵站部隊(厨房)に転生した男は、前世で老人ホームの食を守り続けたベテラン管理栄養士だった。
腐った食材、不衛生な調理場、終わらない長時間労働。
「食事が死んでいては、戦などできん」 男は静かにブチ切れた。
彼が始めたのは、魔法による強化ではない。 徹底した衛生管理(HACCP)、栄養バランスの計算、そして適正なシフト管理だった。
「手洗いをしない者に、お玉を持つ資格はない」
「オーク、君はビタミンB群が不足している。豚肉を食え」
「残業は禁止だ。休まない筋肉は成長しない」
結果―― ガリガリだったゴブリンは筋骨隆々の戦士に。
ゾンビは肌艶が良くなり(?)、魔王軍の士気と生存率は爆上がり。
一方で、カップ麺ばかり食べている勇者パーティは、健康優良児となった魔物たちに全く歯が立たなくなってしまい……?
これは、ただの管理栄養士が、職業倫理に従って職場改善をしただけで、無自覚に世界バランスを崩壊させてしまう、内政&勘違いファンタジー。