あらすじ

原田野江良は、女性アナウンサーの田村乃衣が唯一の推しだった。が、月日が経つにつれ、それすら忘れてしまう。 野江良には、子供の頃にはかなりきつい家庭教師の様なこともされ、ローカルな昔話をリピートで聞かせてくる、原田定と言う祖父がいた。明治生まれの親の元に大正時代に生まれ、戦前・戦中と、日本がまだ全国的に貧しかった時代を生きた厳しい祖父。 野江良はそんな定から逃避行するかの様に、東京の大学へ進学。定の反対を押切っての上京だった。 その一方で田村乃衣瑠は、親の子供の成長に合わせて住む地域を変える、孟母三遷な環境で育ち、大学は東大に進学し、卒業後はアナウンサーとして就職。 一方で野江良は大学卒業後も就職はせずに、パート従業員やアルバイトのショップ店員、派遣社員と職を転々とし、乃衣瑠とは雲泥の差の人生を送っていた。 しかも野江良は、東京での生活に僅か十二年で心身ともに疲れ切り、ドロップアウトの状態で地元、九州へ帰郷。長いステイホームの日々を送る。 その間、原田定は九十九歳で死去。野江良にとっては、やっとローカルな昔話をリピートで聞かせられる時間から解放はされた。 全くのフリーである原田野江良と、アナウンサーとしてのキャリアを積む田村乃衣瑠、赤の他人ではあるが、二人には亡き原田定による、ある宿命が存在していた。 野江良と乃衣瑠との間の宿命を成就させなければ、定は成仏出来ないのであるが、一体現実はどうなることやら--

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小説を読もう2025/11/25
  • 現在の作品花の82年組 のえらとのいる