あらすじ

【閲覧注意】そのスマートフォンに保存された写真は、あなたの死を予告する記録である。
フリマアプリで売買される中古端末を介し、恐怖は「見る」だけで伝染する。
顔を見たら終わり。あなたの「最終更新」時刻は、1991年2月15日 午前11時23分08秒に上書きされる。

これは、現代社会の流通システム(中古スマホ、フリマアプリ)に乗って広がる不可解な怪異「継承端末」事案に関する、複数の視点からの調査記録です。

怪異に感染した者は、自分のスマートフォンに、撮った覚えのない写真が増え続けるという現象に見舞われます。写真は「道路」「壁」「ドア」と、何者かが特定の場所へ向かう過程を順に示し、最終的には、自分の部屋で自分が布団に眠っている写真が記録されます。

感染者は皆、共通して「和室で誰かが寝ている夢」を見るようになります。夢は繰り返されるたびに布団に近づいていき、元県警OBのK氏や被害者M氏の診察医は、「夢の中で顔を見たら終わりだ」と警告します。K氏の調査により、同様の死亡事案が過去にも連続して発生しており、怪異が「██」という特定の苗字を持つ一家を巡る長期的な連鎖である可能性が浮上します。また、事件の起点の一つとされる1991年の失踪者は、失踪の7年前から既に同じ夢を見ていたことが、発見されたノートから判明しています。

この連鎖の動機は、あの部屋で眠り続ける存在の「寂しさ」であり、「代わりに来てくれる誰か」を求める「交代」のシステムであると推測されています。歴代の感染者たちは、この連鎖を止めようと「代わりを求めない」覚悟を決めながらも、最終的には「一人は寂しい」「会いたい」という感情に屈し、次の犠牲者を呼んでしまうという絶望的なループに陥っています。

取材を進めた前任ライターは、K氏の死亡時刻と同じ「11時23分」の異常なタイムスタンプと共に消息を絶ち、その記録を引き継いだ後継ライターもまた、あの「和室」に辿り着き、過去の犠牲者たちの記憶の混入を経験します。

記事が公開され続ける限り、感染は拡大しています。あなたがこの記録を読み進めた時点で、あなたも既に怪異に「呼ばれている」側かもしれません。

あなたには、この連鎖を止める覚悟がありますか?

最終更新:1991年2月15日 午前11時23分08秒。

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アルファポリス
アルファポリス2025/11/25
  • 現在の作品※拡散希望※ 私のスマホに、行ったことのない「和室」の写真が増え続けています