あらすじ
現代、人々は「術式連環(リンケージ・リング)」と呼ばれる腕輪と意識を0.5秒かけてリンクさせることでしか魔法を使えない。この0.5秒は、Sランク魔術師すら超えられない、世界の絶対的な壁とされていた。
都内の中学校に通う黒崎悠人(くろさき ゆうと)は、魔法の才能がないと見下され、日常的にいじめの標的となっていた。彼の唯一の救いは、学校の図書館の片隅で見つけた国指定の「閲覧禁止図書」に没頭すること。その古書には、リングを介さず、純粋なイメージと魔力だけで術を紡ぐという、現代魔法の常識を覆す根源的な術式が記されていた。
15歳を前に、悠人はその術を無意識に体得してしまう。結果、彼は0.0秒での魔法即時発動という規格外の能力と、中学生にしてSランク同等の莫大な魔力量を手に入れた。
しかし、その才能が目覚めた直後、彼は幼馴染の親友とその協力者によって、ダンジョン探索中に無情にも見殺しにされる。「お前がいると、僕たちの未来が汚れる」——親友の裏切りに絶望の底へ突き落とされた悠人の中で、復讐の炎が燃え盛る。
「この世界がクズをのさばらせるルールで回っているのなら、俺が世界を変える」
これは、0.5秒の壁を嘲笑う0.0秒魔術師となった少年が、己を裏切った者たちへ社会的制裁を加え、魔法と権威に縛られた歪んだ現代社会を根底から破壊し尽くす、冷徹なる復讐譚である。