あらすじ

暗黒の空が裂け、血のように赤い月が滲み出た。 その光は、世界の終焉を告げる災厄か、それとも新たな支配者の胎動か。 血煙の戦場の中央に、ひとりの青年が立っていた。 二階堂漣司――かつて日本の中堅商社を率い、企業買収の度に獣の名を与えられた男。 欺き、奪い、裏切りを制し、経済戦争の頂点に君臨したその人生は、銃弾によって無残に閉じたはずだった。 だが次に目を開いたとき、世界は腐臭と炎に満ちていた。 若返った肉体。胸に焼き付く黄金の紋章。 そして、脳髄にねじ込まれる“神の宣告”。 ――《武装法人二階堂商会》、設立を許可する。 ――付与スキル:《企業買収(M&A)》 ――兵士も領地も魔術も技術も、すべて株式化し、支配下に置くがよい。 漣司は、ゆっくりと息を吐いた。 絶望も恐怖もなかった。ただ、獲物を前にした猛獣のような、懐かしい昂揚だけが残る。 「世界を市場に変える権利、か……。ならば俺は――この異世界すべてを買い叩く」 黒衣の女魔術師が、闇から現れる。 鋼の眼をした獣人傭兵団が、血を払って膝をつく。 彼らはまだ知らない。 この瞬間こそ、魔法と武力と資本が交わる“異世界最大の買収劇”の開幕だということを。 そして二階堂漣司は笑った。 赤い月の下で、終わりゆく世界を前にして―― まるで、この世界のすべてが自分の新規事業であるかのように。

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カクヨム
カクヨム2025/11/24
  • 現在の作品武装法人二階堂商会 ―― 転生社長は異世界を株式買収で武力制圧する!