あらすじ
聖歴1878年、メイズラント王国。産業革命と領土の拡大に伴って発展を遂げた国。街にはガス燈が灯り、電話線が張り巡らされ、自動車が街を走り始めた。
しかしその陰で、科学では説明不可能な、不気味な事件が報告され始める。 真夏の路上で凍死している女。空から落ちて、教会の避雷針に胸を貫かれて死んだ男。寝室でベッドごとギロチンにかけられて死んだ資産家。
魔法が実在した伝説が残る国で起きる、解明不能な犯罪を誰かが「魔法犯罪」と呼び始める。事件の増加に、メイズラント警視庁は魔法の専門知識を持つ捜査官を配置した「魔法犯罪特別捜査課」を新設して対抗した。
◆主な登場人物
●アーネット・レッドフィールド巡査部長(31歳)
メイズラント警視庁・魔法犯罪特別捜査課所属。もと重犯罪課所属の刑事。推理力、行動力、人脈などを兼ね備えた、同課の要。基礎的な魔法が扱える。若い頃は女癖が悪かったが、最近は逆に誰とも交際していない。酒飲み。
●アドニス・ブルーウィンド特別捜査官(巡査扱い・13歳)
10歳で大学を卒業した天才少年、通称ブルー。特例にて、11歳より魔法犯罪特別捜査課に勤務する。広範な魔法の知識と能力を有する。ただし世間知らずな事もあり、刑事としては半人前。推理力じたいは優れている。
●ナタリー・イエローライト巡査(24歳)
もと国家情報局員。情報収集、データ分析の鬼。およそ普通の捜査では知り得ない情報も、どこからか仕入れて来る。たまに危険な情報も仕入れてきてトラブルになる事も。基礎的な魔法は一通り扱える。アーネットが付き合っていた女性全員の名前と住所を、ただ一人の例外をのぞいて暗記している。
●デイモン・アストンマーティン警部(58歳)
重犯罪課のボス。リンドンで知らない者はいない、叩き上げの名刑事にして、アーネット・レッドフィールドのかつての上司。刑事としての能力は第一級だが、魔法犯罪に対しては懐疑的。