あらすじ
「お願いだから、二度と私の視界に入らないで。吐き気がするから」
高校三年の夏。最愛の幼馴染・夕陽から告げられたのは、あまりにも残酷な絶縁の言葉だった。 五年間の恋は呆気なく終わり、絶望した叶(かなえ)は、噂の路地裏にある『追憶堂』の扉を叩く。 そこは、不要な記憶を買い取ってくれる不思議な骨董店。
「この惨めな失恋の記憶を、全部消してください」
叶は記憶を売って楽になろうとする。しかし、店主が取り出した彼の記憶は、憎しみの「黒」ではなく、眩いばかりの「黄金色」に輝いていて――?
『吐き気がする』という言葉の裏で、彼女の心臓が泣き叫んでいた理由とは。 余命一年の少女がついた、世界で一番残酷で優しい嘘。 涙なしには読めない、ひと夏の奇跡の物語。