あらすじ
「私があなたの替わりになってあげる」その言葉とともに、少女の世界は終わりを告げた。
金髪に翠の瞳——異様な容姿を持ち、家族にも社会にも拒まれてきた女子高生・カイリ。命を奪われたはずの彼女が目覚めたのは、争いのない理想郷『アルゼンタム』だった。だがその平和は、生まれた瞬間から定められた“運命”という歯車に従うことで成り立ち、抗えば、世界そのものに殺される、そんな世界。
そんな中、カイリは“運命の歯車”に組み込まれない異端の者として現れる。彼女は、他者の運命すら“壊す”力を持っていた。
彼女を救ったのは、ひとつの身体にふたつの心を宿す賢者・ダルス。かつて王家に連なり、月の満ち欠けに支配される呪いを抱える彼は、カイリを弟子として迎え入れる。なぜかこの世界の言葉を理解し、魔法を操る術を知るカイリ。だが、その理由も、自らの過去も、彼女は何ひとつ覚えていなかった。
これは、拒絶された少女が“選択”を取り戻すために、そして、かつての自分を取り戻すために、運命そのものに挑む物語。