あらすじ
「魔物娘」―それは、伝承や神話の中で語られるような姿をした「原種」と異なり、身体の一部または全身が人間の女性のような外見をしている。その外見から、多くは人間からは「魔物」として扱われ、魔物からは「人間」として扱われる。そのため、迫害や群れからの追放の対象となることがほとんどで、そのまま孤独のうちに命を失うものが多い。
そんな話を講義で聞いた新人魔物研究員です。なんか、とても嫌な気分になりました。何か自分にできないかな、と考えているうちに思いついたのは《箱庭》―魔物娘たちが安心して生活できる夢の島の作成計画。誰にも見つからない無人島で、いろんな魔物娘たちの暮らせる環境があって、彼女たちがのびのび過ごせる島づくり...。とはいえ、資材もないし資金もない。というか、そもそもそんな都合のいい島なんてない。計画書をくしゃくしゃに丸めてゴミ箱に投げ捨てて散歩にでも行きましょう。
散歩先でふらっと立ち寄った酒場、そこではある噂話がささやかれていました。昨晩、この街の隣接する海の沖の方に謎の島が現れたらしい。......都合のいい島、あったかもしれない。