あらすじ
食物アレルギーの事故として処理された兄の死の真相は自殺であり、幼き日の僕・綾瀬颯が見殺しにしたという罪だ。
以来、ママは僕を兄の代用品として扱い、僕はその偽りの役割を演じることで、家庭内の冷たいネグレクトに耐えてきた。
そんな僕が出会ったのは、一人の少女・渡会恵。彼女の存在は、僕を唯一、その地獄のような日常から引き離す希望の光となった。
僕の誕生日は、兄の命日でもある。
毎年、現実から逃避するために、僕とママは家を離れ、罰のような車中泊に出かける。
車内という密室でのストレスと、渡会さんへの異常な執着が極限に達したその車中泊で、僕はついに、後部座席に彼女の姿をした裸の幻影を見始める。
この偽物の温もりがなければ、僕は寒さで壊れてしまう。
これは、罪と孤独から生まれた、僕だけの狂気の物語。
※一部、9話と10話はR18に抵触する可能性があるようです。ご注意下さい。