あらすじ
十二歳の成人式で、リオル・アルトレインが授けられたのは《観測士》という職業と《鑑定》というごくありふれたスキル。
戦闘職ではなく、領地経営にも直結しない平凡な能力に、家族たちの期待は一瞬にして消えた。兄たちが栄誉ある官職を得る中で、リオルに与えられたのは「ロウディア」――"窒息の土地"と呼ばれる、回復の見込みが薄いと言われる荒廃した領地の管理。それは事実上の追放同然だった。
唯一、その絶望的な現実をありのままに受け入れ、何の躊躇いもなく寄り添ってくれたのが、幼馴染で従者のノエル。彼女との約束を胸に、リオルは辺境へ向かった。
到着したロウディアは想像以上に酷かった。大地は生気を失い、植物は枯れ果て、すべてが何かに吸いつくされたかのように荒廃している。ここからこの領地を再生していく。
平凡だと思われていた少年の本当の才能が今、開花しようとしていた。
魔術の理を追い求める観測士と、彼を支える従者。リオルは普通とは少し異なる鑑定スキルと覚醒した前世の知識を使い、誰も解いたことのない辺境の謎にノエルと一緒に立ち向かう。
すべては、この荒廃した大地での小さな観測から始まる――
※なろうと重複投稿しています