あらすじ
「攻撃魔法も作れない欠陥品」「役立たずの香り屋」
侯爵令嬢リーシェの錬金術は、なぜか「ポーション」や「魔法具」ではなく、「ただの石鹸」や「美味しい調味料」にしかなりませんでした。才能ある妹が「聖女」として覚醒したことで、役立たずのレッテルを貼られたリーシェは、家を追放されてしまいます。
行きついた先は、魔物が多く住み着き、誰も近づかない北の辺境伯領。
リーシェは静かにスローライフを送ろうと、持参したわずかな道具で薬草を採取し、日々の糧を得ようとします。しかし、彼女の「無能な錬金術」は、この辺境の地でこそ真価を発揮し始めたのです。
辺境のゴミ素材から、領民を悩ませていた疫病の特効薬を精製!
普通の雑草から、兵士たちの疲労を瞬時に回復させる「万能ポーション」を大量生産!
魔物の残骸から、辺境伯の呪いを解くための「鍵」となる物質を発見!
リーシェが精製する日用品や調味料は、辺境の暮らしを豊かにし、貧しい領民たちに笑顔を取り戻させました。いつの間にか、彼女の錬金術に心酔した領民や、可愛らしい魔獣たちが集まり始めます。
そして、彼女の才能に気づいたのは、この地を治める「孤高の美男辺境伯」ディーンでした。
彼は、かつて公爵の地位と引き換えに呪いを受けた不遇な英雄。リーシェの錬金術が、その呪いを解く唯一の鍵だと知るや否や、彼女を熱烈に保護し、やがて溺愛し始めます。
「君の錬金術は、この世界で最も尊い。君こそが、私にとっての『生命線』だ」
一方、リーシェを追放した王都は、優秀な錬金術師を失ったことで、ポーション不足と疫病で徐々に衰退。助けを求めて使者が辺境伯領にやってきますが、時すでに遅し。
「我が妻は、あなた方の命を救うためだけに錬金術を施すほど暇ではない」
これは、追放された錬金術師が、自らの知識とスキルで辺境を豊かにし、愛する人と家族を築き、最終的に世界を救う、スローライフ×成り上がり×溺愛の長編物語。