あらすじ

親に放置され、やがて見捨て去られてしまった、少女ゆずは、そのトラウマから、過去の記憶を失い、何事にも無気力、無関心な日々を送っていた。  親代わりを務めようとする、庇護者が現れ、保護されても、それは変らなかった。齢18にして倦み疲れ、何事にも無反応で、全てに興味も関心も持てず、口もほとんど利けない。頭は良く、成績は優秀だが、誰にも心を開かず、周囲と打ち解けられないでいた。  しかし、庇護者の尽力で、なんとか実現した大学進学が、彼女の運命を大きく変える事になる。  ゆずは、自分では自分を、醜いと感じていたけれど、実は大層、魅力的な女性だった。妖精の様に儚なげな美貌。ガリガリに痩せこけた体に、不釣り合いに大きく重い、はち切れんばかりに張り切った胸。すらりとした手足。  発揮する機会を失っていた、鋭い頭脳。寡黙だが、豊かな感受性。複雑な人間関係をうまく動かす、賢い立ち回り。  最初に彼女に関心を持ったのは、自らを「あおい」と呼ぶように言う、女性の教授だった。彼女は、ゆずの特異な個性に可能性を見出し、洗練された、しかし激烈に刺激的な性の世界へ、ゆずを引き込む。あおいは、やや乱暴な手段ながら、彼女に生きている事の実感を掴ませていく。  やがて、大学というキーを使って、数多くの、個性的、魅力的な人々が、ゆずの人生に(やや強引に)踏み込み、彼女と交わっていく。超のつく美形の准教授、津嶋。富豪の実業家でありながら、フランス語の講師などしている、訳アリ事情の玖村。可愛い犯罪者の谷沢。  ゆずは「リボンがスルスルとほどける様に」閉ざされた体を開き、心を動かす。彼らが与えてくれる、様々な経験を通して、感じる事、考える事、行動する事を覚え、生きている歓びを味わい始める。  彼女の人生は動き始めるが、当然、楽しさばかりがある訳では無い。突然の変化に、戸惑いや躊躇い、後ずさりたい様な怯え。無の世界に戻りたいという誘惑。  その迷いを吹き飛ばすのは、並大抵の手段では不可能で、かなりの力技が必要なのだ。長年の倦みを跳ね返すもの。死んだような無気力から、ゆずを甦らせるもの。それだけのパワーを持つものは・・・感情を迸らせ、何も考えずに心を解き放ち、抱え込んでいた重荷の全てを、暴れ、叫びながら放り出せるものは・・・それは純粋な性愛の力。    性的に、やや過激な表現な描写があります。

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エブリスタ
エブリスタ2025/11/23
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