あらすじ
むかしむかし
人間と魔族が絶えず戦争を続けていました。
一度として話し合いもなく、ただ『気持ち悪い』からと町も山も森も川も、互いの血と臓物で真っ赤に染まっても尚、争いをやめません。
それを見かねたのか…ある日の夕暮れ。色とりどりの花冠を被った虹色の瞳の少女が、人間と魔族が殺し合う戦場に現れ【決まり】を作り、東側を人間領。西側を魔族領として大陸を再定義。そこに境界線を敷きました。
人間が敵意を持って境界線を越えて魔族領に侵入すれば、醜い魔族となり果て…逆に魔族が敵意を持って境界線を越えて人間領に侵入すれば、問答無用で消滅する【決まり】によって、人間と魔族は争いをやめて、平和になりました。
人間領に取り残された魔族は、人間に安値で道具の様にこき使われ、逆に魔族領に取り残された人間は、奴隷や食用として凄惨な日々を送る事に目を瞑れば。
しかし…それは一時的なものだったのです。
それから数万年の時が経過した頃。魔族を束ねていた魔王が自らを生贄にして境界線の一部を壊してしまったのです。
【決まり】が適応されなくなった場所から、人間領に大量の魔族が雪崩れ込む中、冒険者協会の総本山で反抗的だったクトルの町を除き、人間領の殆どを治めた『泉様信仰』の厚いニャルラ帝国の女皇は、この事態を千載一遇の好機と捉え、クトルの町との戦争を継続しつつ、魔族との全面戦争を開始。
数万年間続いた『異世界ズンモシ』の平和は、こうして瓦解してしまいましたとさ。
これは…様々な者達の思惑が錯綜する中、何も知らず、冒険者という職業に憧れた炭鉱夫の娘が、自分のペースで夢を叶えるべく奮闘する物語。