あらすじ
2020年2月。豪華客船『オリエンタル・ドリーム号』は、横浜沖で突如、海に浮かぶ巨大な「監獄」と化した。
未知のウイルスが蔓延し、船内は完全隔離へ。船の「外側」では、特効薬もワクチンもない恐怖に社会が震撼し、東京の病院では院内感染が広がり始める。
これは、同じ危機を異なる視点で生き抜いた人々の群像劇である。船内に囚われた恵子の孤独と、彼女を救うため外部から闘う健太郎。乗員の劣悪な環境を命がけで告発したアダム。そして、組織の利益と人命の間で苦悩する危機管理役員藤木。
なぜ、夢の豪華客船は感染制御の失敗を招いたのか? 組織の欺瞞、人々の絆、そして再生への希望を描き出す、緊迫の社会派フィクション。