あらすじ
婚約発表の場で、妹に婚約者を奪われた。
家族も、教会も、国すらも――“聖女である私”を不要と切り捨てる。
魔王を討伐した勇者一行の一員だったのに。
世界を救ったはずなのに。
帰ってきた私を待っていたのは、裏切りと恐怖のまなざしだった。
「聖女は力を持ちすぎている。王都には置けない」
そうして私に与えられたのは“褒賞”の名を借りた辺境領地。
でも――それでいい。
誰も信じてくれない場所より、自由に人を救える土地のほうがずっといい。
荒れ果てた辺境で、私は浄化の力を使って村を再生させる。
すると、かつてともに戦った仲間たちが次々と現れた。
最初に来てくれたのは、隣国の第三王子だった勇者。
王族から疎まれ、行き場を失った彼は、静かに言う。
「俺が帰る場所は……君の隣だけだ。」
魔法使いと騎士も、
そして影から支え続けてくれた斥候シグルドも集まり、
“捨てられた英雄たち”は再びひとつになる。
魔物が跋扈し、瘴気が満ちた辺境の地。
だがその奥には、鉱山、魔導資源、そして未踏のダンジョンが眠っていた。
追放されたはずの土地で、
私たちの新しい物語が動き始める――。
裏切られた聖女と、居場所を失った勇者。
仲間たちと作り上げる“最強の辺境領”。
そして、ようやく見つけた本当の愛と、新しい家族。
これは、捨てられた者たちが“世界の片隅で幸せになる物語”。