あらすじ
侵略帝国に故郷を焼かれ、奴隷船の最下層に繋がれた元農夫の俺。
ただ一つの希望だった『玉ねぎの種』すら魔法至上主義の船長に海へ捨てられ、幼馴染が慰み物にされる絶望の刻が迫っていた。
だが、奴らは知らなかった。外洋のど真ん中でポーションも聖魔法も効かない死の病『魔性壊血病』が蔓延した時、俺のスキルが環境支配型の《箱庭世界(テラリウム)》へと覚醒することを。
船倉の淀んだ湿気を養分に、万病を即座に癒やしステータスを永続強化する『聖銀の玉ねぎ』。
これを作れるのは、世界でただ一人、俺だけだ。
俺は決意する。この神の野菜で、亡国の女騎士姫や幼馴染を救い出し、俺に絶対の忠誠を誓う最強の美女親衛隊を作り上げることを。
もはや船の支配権は船長ではなく、唯一の「食糧」と「治療薬」を握る俺にある。
船そのものを巨大な『移動式海上農園要塞』へと改造し、飢えも病もない楽園の王として君臨してやる。
後に、病に侵され骨と皮だけになった船長が、血の涙を流して「全財産をやるから一口くれ」と足元に縋り付くことになるが……残念、高貴な舌に泥野菜は合わないだろう?
彼には一生、船底で俺の畑の『肥やし係』として働く、素敵な労働契約書をプレゼントしてやろう。