あらすじ

――とある夕暮れ。わたしは教え子に抱かれて、プールへと沈んだ。 高校で数学教師をつとめる三葉(みつば)は、妙に違和感のある日々を送っていた。 そんなとき、教え子の理玖(りく)から、クラスでも孤立した問題児である零(れい)が、近頃話題になっている動物虐待犯ではないかという噂を耳にする。真相を確かめるために呼び出した三葉のことを、零は突然「ふぅちゃん」と呼び、自らが、三葉の幼い頃に拾われた黒猫、そして九生猫(きゅうしょうねこ)であることを告げた。 9つの命を持ち、異能力を操る、人外の存在――九生猫。困惑する三葉のクラスへ、突然一色(ひいろ)という少女が編入。九生猫であるという腹心たちを従えた一色は、三葉を〝銀猫〟へ勧誘する。 〝銀猫〟は、ヒトと九生猫の共存を目的とする組織であると話す一色に対し、あからさまな嫌悪感をあらわにする零。加入を渋る三葉に、一色の腹心のひとり、四紋(しもん)が、衝撃的な一言を放つ。 「このままでは、貴女は絶命します」 そこで初めて、三葉は知る。自らが一度死んでいたこと。零に〝命〟を譲渡されていたこと。そして、零とは別に〝命〟を譲渡した九生猫が、この世から消えたことにより、三葉さえも世界から〝拒絶〟されているのだということを。 ――わたしはかつて、二葉(ふたば)でした。 すべてを思い出した三葉の決断が、地獄へと続く道の始まりとなる。 「ねぇ、おれといっしょにアソビましょ?」 「アナタを傷つけるヤツは、誰だって、何度だって消してあげる……」 「黒猫の不吉を、プレゼントしよう」 九生猫。ヒトでも猫でもない、世の理から外れたあぶれ者。その愛執は、生命の理をもねじ曲げる。彼らに愛されてしまったら最後。ヒトの世界へは、二度と戻れない。 猫×異能力×逆ハー。バッドエンドから始まる、現代ダークラブファンタジー。

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エブリスタ
エブリスタ2018/05/10
  • 現在の作品黒猫と不完全クローバー