あらすじ
してはいけない恋をして、そして、振られたらどうしたらいいんだろう――
「――その時はさ」
彼女はそう言った。悲しい笑みで自嘲して。
「他の人なんて好きになれないし、なるつもりもないし――だからさ」
すっとわたしの頬を触る。らしくない彼女の行動に、わたしはどきっとした。
それは、彼女が本気だと分かったから――だから、次の言葉も冗談には聞こえなかった。
「わたしたちで結婚しようか」
わたしは――『わたしたち』は、お兄ちゃんに恋をした。
そして、きっと叶わないことも――知っている。
十二歳の春――入学して初めての友達は親友で運命共同体で結婚相手。
苦しいけど、苦しいだけじゃなくて、楽しいこともたくさんあって……
十二歳の春――わたしにとって一生忘れられない大切な時間が始まった。