あらすじ
■ 第一章「夢か現実か?1978年へ」
◉ 登場人物の詳細
● 主人公(名前:富藏):トミーさんと呼ばれている
年齢・経歴:60歳で定年退職後、約5年間CADオペレーターのパートを続けた。かつて機械設計の仕事に従事し、最後の10年は全国各地で単身赴任生活。
性格:冷静で理性的だが、内面に葛藤と寂しさを抱える。過去を後悔する気持ちが強い。思慮深く観察力に優れ、順応性もある。
現在の状況:定年後の空虚な日々に不安を感じていた矢先、ロト6で2度の高額当選(合計24億円)。その後、東京での新生活を始めるため飛行機に乗るが、目覚めると1978年にタイムスリップしていた。
● 娘
年齢:30代前半(想定)
性格:冷静で合理的。父の話に驚きながらも感情的にならず、迅速に対応。
特徴:スタイルがよく、美人。ジーンズが似合う現代的な女性。家庭があり、子どもを旦那に預けて実家へ帰省。
● ヒロシ(大学時代の友人)
特徴:笑いジワと猫背が特徴の、温厚な青年。2012年にがんで亡くなったが、1978年の世界では健在。
性格:明るく気さく。再会時には変わらぬ態度で接してくる。
役割:主人公にとって、過去の世界の「現実味」を感じさせる存在。
● 設計事務所の女性(名前:山根)
服装・印象:白いブラウスにベージュのカーディガン、ゆるくまとめた髪。優しく、温かな雰囲気を持つ。
職業:山根設計という小さな設計事務所の所員または所長。
役割:物語後半で登場。時代背景にそぐわない「CADオペレーター募集」の貼り紙で主人公の興味を引く。未来技術が混じるこの世界の鍵を握る人物となる可能性。
◉ 第一章 あらすじ(要約)
定年後、自由を手に入れたはずの主人公は、空虚な日々に戸惑いを感じていた。そんな折、ロト6で2度の高額当選を果たし、合計24億円を手にする。娘との共同保有という形で現金管理の準備も整え、東京での新生活に向けて羽田行きの飛行機に乗る。
しかし、目覚めると到着地は伊丹空港。見慣れぬ風景、人々の服装、鏡に映った若い自分。そして、カレンダーには「1978年」の文字──。タイムスリップしてしまったことを悟る。
戸惑いながらも、かつての大学生活に戻ったように過ごす主人公。亡くなったはずの友人ヒロシとの再会に胸を熱くしながら、学生としての日々を再び始める。しかし、1978年のようでいて、なぜか技術だけが現代に近い「ズレた世界」に疑念を抱き始める。
極めつけは、現代の記憶にあるロト当選金が入っているはずの口座が存在しないという事実。元の時代への手がかりを失い、困惑する中で、ある日「CADオペレーター募集」の貼り紙を目にする。なぜ1978年にCADが?──再び現れた“違和感”を辿るように、小さな設計事務所の扉を叩く主人公。
物語は、「これは夢か? それとも異なる世界なのか?」という問いを抱えたまま、次章へと進んでいく。