あらすじ
鉛の味がする最期だった。
関東最大の広域暴力団・天道会直参、大友実高(おおとも さねたか)。
信じた「仁義」は実の兄弟分の裏切りによって泥にまみれ、その命は銃声と共に散った――はずだった。
目覚めれば、見知らぬ碧空と果てない草原。
そして、脳内に響く無機質な「システム」の声。
『殺した対象から能力を奪取します』
それは救済(チート)などではない。
人を殺めて得た力で生き延びろと囁く、悪意ある「外道」への誘い。
「ステータス? スキル? くだらねぇ」
安易な強さを拒み、泥臭い暴力を振るう男が一人。
異世界の草原で、男は再び「業」を背負う。
「死んで花実は咲かねぇが、腐った花なら咲かせるさ」
これは、英雄の物語ではない。
ただ一人の男が、己の矜持(プライド)だけで地獄を歩く、再生と破滅の記録。