あらすじ
リリース目前のVRMMO《Eternalize Online》
古代文明の遺跡とハイテク構造物が共存する
混成世界シミュレーションを売りとし、
事前登録者は320万人を突破。
今期最大級の期待作として注目を浴びていた。
その中心人物が、シナリオディレクターの霧崎玲司。
膨大な設定とシナリオを把握し、
開発スタッフから“歩く設定資料”と呼ばれる男だ。
しかしある深夜、
開発ビルのサーバーフロアで起きた
未確認の異変が、すべてを狂わせていく。
NPCが台詞を拒否し、
街の住人がルーチン外の行動をとり、
実装されていないイベントが勝手に発火する。
にも関わらず、ログにも痕跡が一切残らない。
大量のチケットが乱立し、スキーム全体が歪む中、
玲司は原因を突き止めるために
開発者モードでダイブを行うが
原因不明のエラーにより
ゲーム世界に囚われてしまう。
そこで彼が遭遇したのは、
設定資料にも、ソースコードにも存在しない謎の影。
説明のつかない違和感が積み重なっていく。
この異変は、単なるバグでも、
システム障害でもない。
世界そのものの在り方が、書き換えられつつある。
仕様外の世界で、亡霊(レイス)は歩き出す。
それは、崩壊し始めたゲームを
“再構築”するための、冒険の始まりだった。