あらすじ
極度の「雨男」体質である貴族の三男・レイン。彼はその能力のせいで年中周囲を湿気らせてしまい、ついには「カビが生える」「陰気くさい」という理不尽な理由で祖国を追放されてしまう。捨てられた先は、草木一本生えない灼熱の死の大地、砂漠の国・サンドリアだった。
渇きと暑さで死を覚悟したレインだったが、そこで予想外の事態が起こる。彼が歩を踏み出すたびに恵みの雨が降り注ぎ、不毛の砂漠がみるみるうちに緑豊かなオアシスへと変貌を遂げたのだ。ただ散歩をしているだけで、国レベルの干ばつ問題を解決していくレイン。そんな彼の噂を聞きつけたのは、サンドリアの美しき第一王女・シルヴィアだった。
「見つけたわ、我が国の救世主様! もう絶対に逃がさないから!」
レインの能力を目の当たりにした彼女は、即座に彼を「歩くオアシス神」として認定。有無を言わさず捕獲し、王宮の最重要人物として監禁(保護)してしまう。国を挙げての超VIP待遇に、積極的な王女からの求婚ラッシュ。かつて無能と蔑まれた雨男は、砂漠の地で英雄として崇められ、幸せな第二の人生を歩み始める。一方、彼を追い出した祖国は急速に水不足に陥り、後悔の念に駆られることになるが、もう遅い。
これは、厄介者扱いされた雨男が、砂漠の国を緑化しながら王女に溺愛される、爽快な逆転シンデレラストーリー。