あらすじ

明治の元勲・山縣有朋が百十二歳まで生き、日本を「大陸国家」ではなく徹底した「北進海洋国家」へと導く歴史改変。 「日本陸軍の父」と呼ばれる男が、戊辰戦争での泥沼の陸戦に戦慄し、まさかの「大陸不干渉」を国是と定めた。 彼は史実の「利益線」を朝鮮半島から北太平洋へと書き換え、陸軍元帥でありながら「陸への深入り」を厳禁する。 日清戦争を回避し、日露戦争をオホーツク海の制海権を巡る「北洋戦争」へと変質させた日本は、北樺太やカムチャツカを獲得。 さらにシベリア出兵での傀儡政権樹立や、米国からのアラスカ権益獲得を通じ、北の海に巨大な経済圏を築き上げていく。 昭和の動乱期、百歳を超えた山縣は「北海の守護神」として君臨。 永田鉄山や石原莞爾ら陸軍エリートを「極北の管理者」として育成し、大陸進出を目論む勢力を封じ込める。 日中戦争も、太平洋戦争も起こらない世界線。 一九五〇年、戦火を知らぬ東京で静かに息を引き取るまで、陸軍を海へと導いた一人の老人の冷徹な理性が守り抜いた、もう一つの日本の興亡記。

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カクヨム
カクヨム2025/11/20
  • 現在の作品北溟の帝国 〜山縣有朋が超北進路線を歩む〜