あらすじ
誰もいない一人寝の寝台に横になりながら、サフィリアは、ほうと深く息を吐いた。一人切りになってようやく誰の目も気にせず溜め息がつける。
誰もいない宵闇の世界だけが、サフィリアにありのままの姿でいることを許してくれる。
サフィリアの夫、ルクスは出来た人だ。だから決して口には出さないが、心の中ではサフィリアよりも余程深い溜め息を吐いている筈だ。
夫はサフィリアに愛情を抱いている訳ではない。
彼は、仕方なくサフィリアを娶ったのだから。
*こちらの作品は「或る伯爵家が一人思い悩んだ末の事の顛末」の短編版です。
もう一つの伯爵夫人の物語としてお楽しみ下さい。
❇他サイトで別名義にて「或る伯爵夫人の話」として公開していた作品です。
完結済です。サクッとお読み頂けます。