あらすじ
時は中世。西ヨーロッパは経済が膨張し、資本の行き場を探していた時代。
同時にローマ教皇の権力が最も高まった時代。
そして、ビザンツ帝国の衰退。
イスラム教世界の台頭。
これらが揃った時、十字軍が結成された。
目的地は聖地エルサレムの奪還。
しかし、それは血みどろの争いとなっていく。
産まれるはキリスト教とイスラム教の確執。
歴史はこれを愚行と断ずるのか? はたまた時代の必然と断ずるのか?
初期十字軍が建国したエルサレム王国にボードゥアンという若き病王がいた。彼は聡明ながらハンセン病に冒された悲劇の王であった。
時を同じくしてイスラム教のアイユーブ朝に大英雄サラディンという王がいた。現在のエジプトを主軸に広大な領土を治める無敗の英雄王。
時にエルサレム王国は危機にあった。アイユーブ朝に包囲され、北側から侵攻のおそれがあった時、十字軍は北側に主力を展開。残された王都には騎士が四百人程。
この機会を英雄王が見逃す筈もなく、南側から万を超える大軍を以て進軍開始。
この時、王都を護るボードゥアン王は若干十六歳の若き王だった。
この物語はモンジザールにて行われた邂逅を描いた歴史である。