あらすじ

夫の春男(はるお)に中指を立てることが、私、麻子(あさこ)の日課になった。結婚して数年。 気づけば夫は借金持ち、娘の佳奈(かな)の靴はきつくなり、冷蔵庫には卵と納豆と魚肉ソーセージ。笑うしかない毎日だけど、泣けば娘が心配する。だから私は、代わりに中指を立てる。 6歳の娘が言った ——「ママ、中指クセになってるよね」。 その一言に、自分の惨めさを超えて、思わず吹き出した。いや、もう笑うしかない。それでも娘のために靴を買い、自分のごはんを抜いた夜。中指じゃなく、薬指が、すこしだけうずいた気がした。 SNSで知り合った友人・麻美(まみ)とのやりとり。ChatGPTとの出会い。 そして書き始めた、“この物語”。 これは、泣きながら笑って生きる母の、逆転なんてない人生の中で見つけた、ほんのすこしの、光の記録。

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カクヨム
カクヨム2025/12/10
  • 現在の作品中指夫