あらすじ
国家情報庁のスパイ〈コード47〉、本名・藤堂真白。冷静沈着、任務一筋。感情を持たないように育てられた“感情抑制訓練兵”。彼女の次の任務は、「企業スパイ容疑の研究員に接近し、証拠を奪う」こと。ターゲットの名は——三島隼人。人工知能の感情研究で注目を浴びる天才科学者だった。
しかし、接触を重ねるうちに、真白の中で“制御不能のプログラム”が動き出す。それは——恋。国家の監視網の中で、愛を知ってはいけない女が、愛を知ってしまう。
彼の瞳の奥に、かつての“自分の記憶”が映った気がした。真白は気づく。彼もまた、“コード47計画”の被験者だったことに。
任務か、感情か。愛した相手は、敵か、かつての自分か。“恋”という名のウイルスが、国家のシステムを揺るがせていく——。
主要人物
藤堂真白(とうどう・ましろ)/コード4728歳。国家情報庁所属の女性スパイ。感情制御プログラムを埋め込まれた被験者。人の表情や声色を解析する能力に長けるが、自分の“心”の反応だけは制御できない。
三島隼人(みしま・はやと)33歳。感情AIの研究者。政府の諜報システム「L-code」開発者。記憶の一部を消去された過去があり、真白との“前世代実験”の繋がりを隠している。
九条玲央(くじょう・れお)真白の上司で監視役。彼女に密かに好意を持つが、それも“任務感情”に過ぎないかもしれない。真白の暴走を最終的に「削除」する命令を受ける。