あらすじ
中学二年のとき、原因不明の病で眠りにつき、
十年後に目を覚ました折原紬希。
だが目覚めた世界には、家族も居場所もなく、彼女の時間だけが取り残されていた。
知らない街、知らない常識、幼い外見のままの自分。
不安と孤独を抱えさまよう中、紬希は古い喫茶店〈灯〉に辿り着く。
そこには、時間の流れに逆らうように静かに珈琲を淹れるマスターがいた。
年齢も事情も問わず、ただ「泣きたいなら、我慢しなくていい」と受け止めてくれる場所。
止まっていた十年と、これからの一歩。
喫茶店〈灯〉で、人はまた生きることを始めていく。