あらすじ
あの時代、自販機は冒険だった。
令和の時代、50円で買える謎の紫の缶から始まる物語。
100円で手に入る、見たこともない缶やペットボトル。
昭和から平成にかけて、企業が放った、生体実験というか挑戦的な味、今では考えられない珍品たち。
ブルボン ルマンドドリンク、台湾の黒松沙士、JR東海のタヒボベビータ、そしてサントリーの最終兵器──ペプシあずき味。
「怖がりのもの好き」な語り手が、人生で遭遇した忘れられない「激マズ飲料」たちを、愛憎入り混じる筆致で綴る全5話の連作エッセイ。
1990年代から2000年代、日本に「余裕」があった時代。自販機には魔界への入口のような怪しげな飲み物が並び、企業は今では考えられない冒険的商品を次々と世に送り出していました。
「なぜこれを商品化した!?」と叫びたくなるような味、言語化困難な食感、トラウマ級のインパクト。それでも飲み干してしまう「貧乏性」と「モッタイナイ精神」。
クトゥルフ神話から少年漫画まで縦横無尽に繰り出される比喩と、クスリと笑える自虐的なユーモア。時に郷愁を、時に戦慄を、そして常に笑いを誘う、味覚体験記。
「美味しいもの」のエッセイは数あれど、「不味いもの」をここまで愛情込めて語った作品は稀有です。
読めばきっと、あなたも自販機の前で立ち止まり、見たことのない飲み物に手を伸ばしたくなる──かもしれません。
※実在の商品が登場しますが、あくまで個人の感想です。
※昭和・平成のサブカルチャーへの言及が含まれます。
それでは皆様、良い『後悔』を!