あらすじ
トラックに轢かれたわけでもなく、
七十二歳でぽっくり逝った元サラリーマン・鈴木さん。
死後の世界で六十年をのんびり過ごし、「死後定年」を迎えた彼は、転生役所の窓口でこう頼んだ。
――今度は、魔法と冒険のある世界で、わくわくする人生を送りたい。
ところが担当は、ポンコツな新人天使。
レーテの水を飲ませ忘れ、片割れの魂を案内し忘れた結果――
前世の記憶アリのまま「一つの魂で双子二人分」という、
とんでも転生に突入してしまう。
男の子レオと女の子レナ。
中身はどっちもおっさん、意識は一つ、身体は二つ。
見える景色も、聞こえる音も、全部ダブル。トイレも、転ぶのも、同時。
このままでは日常生活すらままならない。
そこへ天界からコッソリ授けられたのが、
古の魂魔法《セフュロト・セフィル》。
“思考を分けて同時に動かす”並列思考の秘術だった。
二人で一つの魂を抱えた“問題あり”の双子は、
元・一流冒険者の両親に鍛えられ、
家庭教師に「ちょっと変な双子」と首をひねられつつも――
やがて、世界に眠る「禁呪」をめぐる騒動に、
否応なく巻き込まれていく。
ポンコツ天使のミスから始まる、
前世持ち×一魂双子の異世界転生ファンタジー。