あらすじ
図書委員の篠原は、他人の感情を「分析して整える」ことでしか向き合えない少女だった。
そんな彼女の前に、読書感想文を依頼しに来たのは──
学校中で怖れられる不良・高城。
代筆として始まった関係は、
「書けるのに書けない」
「読めるのに理解できない」
という矛盾を抱えたまま、互いの心の奥へ踏み込んでいく。
高城は言う。
『俺を“読んでる”だけで、俺とは話してねぇだろ』
分析で守ってきた篠原の世界が揺らぎ、
言葉にしなければ近づけず、
言葉にすると壊れてしまう──
そんな距離で二人は少しずつ歩み寄っていく。
これは、
“読めない相手”と、
“書けなくなった自分”が出会った、
静かで切実な読書感想文の物語。