あらすじ
勇者の血を引きながら呪われた王女グラウ。
灰を被ったような髪に、異様に青白い肌。窪んだ目に痩せた体をもつ彼女は、その異形さを嘆いた父から王女としてではなく、第二王子として。
そして兄を守る暗器として、影の中で生きるよう命じられた。
そんなある時、魔王が治めるボルドヴが、国境近くの中立地帯にある小さな町を占拠した事で、それまで張り詰めていた糸が切れてしまう。
兄の暗器として共に戦場へ向かったグラウは、到底勇者の血を引く者とは思えぬ、賊のような振る舞いで単身敵地へと忍び込む。
そこで出会った違和感と、敵か捕虜かも分からないほどラフな出で立ちをした一人の美しい青年との出会いが、異形の王女を人間へと変えていくのだった。