あらすじ

✥あらすじ  兄から大学の図書館で女子大生の体の一部を落とす姿を見たといううわさを聞いた。私はその女子大生を見たという人に話を聞きたいと兄に依頼した。兄の知り合いが目撃者の同級生だったため私はその目撃者と会話できた。目撃したのは榊という大学生で、地質学教室の三年生だった。私は榊に噂の真相を確かめると榊はうわさが事実であることを教えてくれた。私は毎日図書館に通い、一週間程で女子大生が現れた。その日、女子大生は耳を落としていった。榊はこれまでも女子大生が落とした体の一部を拾い、薄片にして組織を観察したり、成分を調べていた。ある時、図書館で見た女子大生は涙を流していた。居た堪れなくなった私と榊は女子大生になぜ泣いているのかと質問した。女子大生は藍子という名前で数か月前から体の崩壊が始まり、朝起きるともとに戻っているのだが、そのことが恐ろしくて堪らないと教えてくれた。榊は藍子の欠片を毎回拾い、分析していること、分析結果によると成分は玄武岩と同じで、最近になってその成分が変化していること、さらにサンプルには急激に成長したことを示す斜長石の結晶構造が観察されたことを伝えた。急激な結晶化が体の崩壊を引き起こしている可能性があることを榊は藍子に伝えた。榊は体の崩壊を防ぐための解決策を岩石学的な観点から考察し、岩石の融点を下げることが結晶化、強いては藍子の体の崩壊を防ぐことになるのではないかという仮説を立てた。ある時、藍子の体調が急変し、図書館に来ることすらできなくなった。私と榊は藍子のために藍子の住むアパートへ行った。そこには右手と右足の半身を崩壊により失った藍子の姿があった。そこで榊は藍子の体の融点を下げるための方策をとり、藍子の体の崩壊は止まった。榊は藍子の体内に存在する熱源の大きさから藍子の冷却速度を見積もり、完全に冷却するまでに二百年以上はかかること、それはつまり人間の寿命の方が先に尽きることを証明した。藍子はそれを聞いて安心した。

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カクヨム
カクヨム2025/12/09
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