あらすじ
西暦212X年、世界は「システム」によってアップデートされた。 人類にはステータスウィンドウが表示され、すべての行動はログに記録され、警察は「犯罪係数」などの数値だけで犯人を逮捕するようになった。
そんな管理社会のバグ、高校生の九条レンは、世界でただ一人、システムの裏側にある「ソースコード」と「エラーログ」を視認できるユニークスキル《デバッグ》を持っていた。
ある日、レンは街頭ビジョンで衝撃のニュースを目にする。 国民的英雄であり、最強の治癒能力を持つS級探索者、天道アイリ(聖女)が、ダンジョン内での殺人容疑で逮捕されたのだ。 彼女の頭上に浮かぶ称号は、問答無用の《殺人鬼》。 システム絶対主義の民衆は彼女を罵倒し、石を投げる。
だが、レンにだけは視えていた。 彼女の《殺人鬼》の称号に、『※表示エラー(要修正)』という小さな警告コードが付着していることが。
「泣くなよ聖女様。世界中が君を黒だと断定しても、俺の眼(デバッグ)だけは誤魔化せない」
これは、探偵ではなく「デバッガー」の少年が、論理とコード解析で完全犯罪を暴き、世界を敵に回した少女を救い出す、新時代のロジカル・ファンタジー・ミステリー。