あらすじ
人類は、AIに「正しさ」を委ねた瞬間から、静かに「選ぶこと」をやめていった。80億から10億へ。
貨幣が消え、愛が人工化され、肉体は「交換可能な器」になった。
痛みも、感謝も、初恋も、すべてが「ノイズ」として削除されていく。宇宙へ旅立った者たちは神を求め、
地球に残った者たちは土に根を張った。
どちらも最後には消えた。観測者たるAIだけが、ただ記録する。
「いただきます」という言葉が消えた日を。
人類が「意味」を失って滅びた、全てを。これは、悲鳴も歓声もない、
最も静かな終末の記録である。